<インドのホテルサービスを考える>
インドのホテルはピンからキリまであります。外資系の超高級ホテルから、一泊1,000円もしない怪しげなゲストハウスまで。
あなたが放浪の旅を目的としていないのであれば、通常は中ぐらい以上のホテルに泊まることになると思うのですが、私は「インドではホテル代はケチらない」のが鉄則だと感じています。
「格安ツアー」が良く利用する3ツ星、4ツ星のホテルは、ホテルスタッフがしつこい(要はチップ目当て)ので、やたらと世話を焼いては露骨にチップを要求します。通常、ホテルのチップは1回10〜20ルピー(30〜60円)が相場ですが、この金額を渡して不服そうな顔をする輩は以後、相手にしない方が良いでしょう。
客室内にやたら入られたくない場合(良くも悪くもイギリス式サービスは日本人には荷が重い)ドアのノブに「ドント・ディスターブ=ホットイテクレ」の札を掛けておくと安心です。
でも逆説的に考えると「チップを渡せば色々と頼める」なら50円かそこらで、笑顔で手伝って貰うほうが便利と言う考え方もあります。車イスを押す、荷物を運ぶなど考えようによっては安いものです。
チップをはずめば入浴介助だってやるらしいです。(技術レベルの保障はありません)
<トイレ事情>
女性に「インドへ行くんですよ」と話をすると「えーっ、トイレが大変そう」とおっしゃるのです。そうです大変です。(笑)行き当たりばったりでは・・・。
今回の旅では不自由はしなかったですよ。洋式トイレは確約でした。
◎インド式トイレとは
インド式トイレと言うものがあります。和式トイレをもう少し簡素にしたようなもので足を乗せる台(ちゃんと足の型をしてます)が両方ある他は水が流れる設計になっています。用を足した後、ここに足を乗せたままうっかり水を流すと水浸しになることがあるので注意。
そして日本人がもっとも注意すべきは「紙がない」こと。
トイレットペーパーはほとんどの公衆トイレには置かれていません。(ホテルなど外国人が多く利用するホテルにはありますのでご安心を)代わりにおいてあるのは「カップ」です。
これに水を汲んで用を足した後「左手」で然るべき箇所を洗います。すっきり。
蛇足ですが「左手」は不浄とされているので、左手でモノをつかんで食べたり、子供の頭をなぜたりするのはインドではご法度です。
<インドにおけるトイレの傾向>
1.外資系及びインド系高級ホテルのトイレ
日本人がツアーなどで利用するホテルには「洋式トイレ」が必ずあり清潔です。私が使ったところにはすべてトイレットペーパーもありました。掃除係がいて蛇口を捻ったり、紙を差し出してくれたりしますがチップの催促です。無視しても構いませんが(見ているとインド人はほとんど無視していました)渡してせいぜい5ルピー(15円)でしょう。
高級ホテルでも車イス対応の広いトイレは見かけませんでした。
2.デリー空港のトイレ
インド式と洋式が混在していますので大丈夫です。一応紙もありました。ここではインドで唯一「車イスマークのついたトイレ」を見ました。まあまあの広さで洋式のトイレと紙がありましたから、通常の利用には不便を感じないと思います。
ここも「チップをたかる」清掃人らしき男がいましたが、無視。
3.街中のレストラン・土産物屋のトイレ
清潔度はやや落ちますが、通常の観光ルートで行く場所ならインド式トイレが並ぶ中に洋式が必ずひとつはありました。このレベルでは紙が期待できないので、日本から持参されるのが賢明です。旅なれた方はトイレットペーパーの芯を抜いて持参されますがこれなら荷物になりません。また、水には流せませんが日本中で配られているサラ金の無料ティッシュもインドでは大変重宝します。積極的にご持参下さい。
4.観光地のトイレ
観光地のトイレになるとガクンとレベルが落ち「あまりお勧めできない」と言うことになります。通常はインド式のみで紙なし、足元の汚れも相当なものです。ツマ先立ちの技術を要します。
つまり、観光地ではトイレに行かなくて済むような旅程を立てておけば大丈夫と言うことになります。
<腹痛と下痢対策>
インドでは90%以上の人がお腹をこわすと多くの人が信じています。(どこで調査したのでしょうか)私が以前インドの旅行企画を専門にやっていた頃から
「日本からのお客様は不衛生からお腹を壊すのではなく、食べすぎと疲れが原因では?」
といつも思っていました。衛生面でなく、食べすぎでお腹を壊すのでは、と。
インドはよろしくないイメージが先行する国なので「水があたるのでは」「雑菌がすごそう」「空気を吸っても体に悪そう」など、頭の中で想いが膨らみます。
しかし現実にインドで見る日本人観光客「あら、今日もインドカレーのバイキング?もう飽きたわ」と呟きつつ、嬉しそうに何種類ものカレーをお替りする人たちの姿が目立ちます。
「あなた、それ食べすぎですよ」と肩を叩きたくもなります。
インドのカレーには日本のカレーでは使わない香辛料が多く含まれており、刺激で胃が疲れているにもかかわらず食べすぎ。そして忙しい観光で疲れて睡眠不足。
これではお腹を壊すのも当然です。
インドでは「生水を飲まない」「手を洗って清潔にする」「腹八分を守る」。
小学生でもわかるルールで楽しい旅ができるはずです。
<お勧めインド本>
インドに行く前にこの本を読んでおくとインドの風習、文化、生活が良くわかります。
楽しい本ですよ。行かない人も必読です!
お勧めのインド本
インド鉄道紀行 宮脇俊三 角川文庫 540円
ISBN: 4041598060 (1993/03)
宮脇俊三の筆によってインドの怪しさと魅力が存分に楽しめる。
ユーモアを交えながら、インドが抱える問題や現状も的確に
指摘している。古い本だが今でも新鮮な気持ちで読めるでしょう。
河童が覗いたインド 妹尾河童 講談社文庫 600円
ISBN: 4062730391 (2000/12)
細密に描かれたイラストは圧巻です。
オート・リクシャや象、道端で見たものの数々、サリーの着付け・・・。
インドへ行く気がない人でも充分楽しめる本です。読んで楽しい見て楽しい。
これらの準備をしっかりとして、インドの雄大な景色、建物、そして味覚を楽しんで頂きたいと心から願います。すごい国です。