New2002.12月:旅のリポート

 

 

 

2002年12月 インドへ行ってきました。

旅の臨場感をお伝えしたくて写真が多くなっています。
ダウンロードに時間がかかる場合がございます。

 


1.特急列車 紅茶のサービス

 


2.インド式トイレです。水が勢いよく流れます。紙はなし。

 

 

 

 

 

 


3.アグラの電気リクシャー。本当に低公害?

 

 

 

 


4.インドの子供達 アグラにて

 

 

 

 


5.こんな感じの階段はあちこちに....。人海戦術が効果的

 

 

 

 

 

 


6.タージマハール 息を飲む美しさです。

 

 

 


7.インドが誇る国産自動車 アンバサダー

 

 

 

 


8.アグラの繁華街 喧騒な中を車でくぐり抜けます。

 

 

 

 

 


9.おっと、路上に牛が。あわてず横断を待ちます。

 

 

 


10.定員オーバーのジープ。15人は乗っていました。

 

 

 

 


11.ファティプールシクリ

 

 

 

 


12.宮殿ホテル ジャイ・マハールパレス

 

 

 

 


13.宮殿ホテル ジャイ・マハールパレスの中庭

 

 


14.アンベール城の象。かなり揺れます。

 

 

 


15.アンベール城の中庭

 

16.アンベール城にて

 

 

 

 


17.麓から見上げたアンベール城

 

 

 

 

 


18.ホテルのドアおじさん髭が立派です。

 

 

 

 

 


19.インドのマクドナルド ジャイプールにて

 

 

 

 

 


20.シティパレス ジャイプールにて

 

 

 

 

 


21.風の宮殿は芸術作品。ジャイプール

 

 

 

 

 

 


22.ドライブの途中のティーブレイク

 

 

 

 

 


23.デリー郊外にて その場でサポートを依頼

 

 

 

 


24.ガイドのマダン君。好青年です。 ラージガートにて

 

 

 

 


25.インド門 デリーにて

 

 

 


26.デリー空港常備の車イス...年季が入っています。

 

インド人もびっくりインド人もびっくり。
いや、日本人がインド人にびっくり。



インドへ行ってきました。
私自身インドは4回目。6年ぶりのインドでした。
悠久の国、インドで新しい発見があるのか、ないのか。



ビギナーの方向けに基本知識を整理しておきましょう。

<インドの人口と気候>

日本の約8.7倍の面積を持つ国土に人口が10億人(推定)。中国についで世界で2番目に人口が多い国です。が実際には世界一ではないかとの推測もあるそうです。

インドは暑い!と言うイメージがあります。今回訪問した北インドでは4〜5月には50度近くになったりしますが、この時期(12月)の朝晩の気温は10度を下回ります。エアコンは不要、上着がないと風邪を引きます。昼間は25度以上ありますが乾燥しているので不快感はありませんでした。

<言葉と通貨>

公用語はヒンディー語ですが補助公用語として英語があります。合わせて15の地方語がありこれらの言語がすべてお札に書かれているので、インドのお札には15の言葉がならんでいます。ちなみに通貨単位はルピー(RP) 1ルピーが約2.7円です。(2002年12月現在)日本ではインド通貨は入手できません。

<ビザ>

インド訪問の際はビザが必要です。事前に日本大使館・領事館で取得することになります。



今回の旅行ではデリー・アグラ・ジャイプールの3都市を訪問しました。いわゆるゴールデントライアングルと呼ばれる代表的な観光都市です。
この他、沐浴が有名なバナラシ(ベナレス)や遺跡で有名なカジュラホ、宮殿ホテルのあるウダイプールなど、とても1度では見切れません。



<カレー三昧の食事>

 インドと言えばカレー。朝・昼・晩、そしてエア・インディアの機内食ももちろんカレーです。良くも悪くもカレー三昧。私はインドカレー大好きですが香辛料が苦手な方は工夫が必要です。日本料理や韓国焼肉などインド人にNGの食材が多い料理店は街中であまり見かけません。ヒンズー教徒は牛肉も生ものも食べませんから日本料理も苦しいですね。 
飲み物はもちろん紅茶で行きましょう、せっかくインドに来たのですから。
お馴染みダージリンティーや、チャイに使うアッサムティーなども美味。


<インドへのアプローチ>

東京からデリー・インディラガンディー国際空港へは、今回利用したエア・インディアのフライトで12時間。バンコクを経由します。大阪からのフライトは香港経由。
実はJALのデリー直行便も週2便ありますが、私は日本出発時から「あの赤いイスラムチックな機体を見て」「サリーを着たキャビンクルーに歓迎され」「機内食のカレーを食べない」とインドへのアプローチとしては失礼だと勝手に思っていますのでいつもエア・インディア利用です。帰りは成田まで10時間。

昨年のテロ事件以降インドも観光客が激減しているそうですが、往復の飛行機は満席で日本人オバサマ団体客もすごかった。どうしてあんなに騒々しいのだろう・・・。

エア・インディアはボーイングのジャンボジェット「747−300」と言う機材です。車イスなどを利用している方はなるべく前方の席をリクエストすると良いでしょう。トイレの近くの席は何かと便利です。立位が取れない方は事前にメッセージを入れておいた方が良いですね。

<デリー空港で>

今回はデリー空港で車イスの準備を依頼しました。
本当は自分自身の車イスを飛行機の入り口まで持ってきて欲しいのですが(ドアサイドへのリクエストと言います)現地の対応に多くを期待してはいけません、ここはインドです。

そしてデリーに着いてみると、果たして車イスの準備どころか誰も待ってはいませんでした。(エア・インディアの名誉の為に言うとJALで到着しても状況は変わらないと思います。良くも悪くも車イス利用者の搭乗はインドでは大きな問題ではないのです。)


「あの〜、車イス・・・」
「ナマステー、オー!ホイールチェア? アチャ、ノープロブレム、チョットマッテ」


たちまち無骨な車イスが登場、長蛇の入国審査の列の横を(並んでる皆さんごめんなさい)クルー用の列に加わらせてもらい、無事入国。

考えてみれば、空港には車イスもたくさんあるでしょうから、労働力が豊富な国では別に飛行機がついてからの手配でも何ら不都合ないことに気がつきました。ヒマな彼らはチップ欲しさに喜んで介助志願してくれます。
デリー空港の車イス、30年は使ってるんじゃないの?と思うような無骨な、でも頑丈そうな鉄の物体でした。乗り心地は・・・。

デリー空港にはエレベーターも車イストイレもありアプローチは問題なし。
入国すると、ターンテーブルで荷物を取って税関検査へ。どこの空港でも同じ要領ですね。
出口で各旅行会社のガイドが名前を書いた紙を持って出迎えています。すごい数です。
インドのガイドさんはインド人ですが、皆本当に日本語が上手でびっくりしますよ。
今回のガイドさんはマダン君、31歳の好青年です。

デリー空港から市内のホテルまでは車で30〜40分。今回は現地旅行会社に手配依頼をしていたので安心。リフト付の車は存在しないので通常のセダンやバスになります。
2名の場合、アンバサダーと言うインド製フォルクスワーゲンのような可愛い車があり、これになることが多いようです。ただしトランクがあまり大きくないので、車イスは折りたたんでも無理です。

私達はトヨタのジープ仕様の車をお願いしました。荷物収納スペースは十分です。
大きなグループの場合、バスはタータ社製(インド国産)のゴッツイのが来ます。ステップがちょっと高いのが難です。(1段20センチ以上あります)
 
立位が取れない方は開き直って乗降のサポートをお願いしましょう。
インド、気は(恐らく)優しくて力持ちです。

「チップ」の相場、1回につき10〜20ルピー(30〜60円)位でしょうか、インド人に聞くと10ルピーで充分との事ですが、外国人には相当期待しているフシはあります。サポート内容にもよりますが100ルピー出すとお姫様、お殿様待遇になります。

今晩は「ハイアットリージェンシー・デリー」に宿泊。高級ホテルです。
なぜ高級ホテルにしたかは後述しますが、思ったより部屋は狭かった。バスルームへの入口はそれなりに広く段差もないので客質内のアクセスに問題はありませんが、このホテル、玄関とロビーからエレベーターに向かう動線に階段があるので、車イスを利用する際は違うルートからの案内になります。

<インドの鉄道を体感>

翌日は早起き。今日のお目当てタージマハールがあるアグラまで特急列車に乗るためです。

観光ツアーはこの区間はバスでの移動がほとんどです。が、好奇心旺盛な私達は列車を体験することに。ただし、朝5時にホテルを出発することになりましたが・・・。
デリー駅6時00分発の「シャダブディ・エクスプレス」は長大な編成ですが、改札を入ってすぐのところに私達の車両がありました。「2等エアコン車」です。駅のホームは物売りで活気溢れています。すごい人・人・人。昔の帰省ラッシュの上野駅みたい。(今の人は知らないか)

客車の入り口は狭くて車イスのままでは無理。段が3段ありました。通路も40センチちょっとしかないので、この辺りは事前に良く調べておきましょう。
座席は新幹線と同じ通路を挟んで3席と2席が横並びの5列席。線路幅が広軌のインドでは鉄の塊のような客車を使っているので車内はゆったりしています。気になるトイレはインド式と洋式トイレがひとつずつありましたが、紙はありません。(トイレ情報は後述)

列車はいつの間にか動き出しあっという間に加速します。この特急、200キロを2時間で走るので(途中ノンストップ)時速100キロ以上出している計算です。揺れる、揺れる・・・。

すぐに車内サービスが始まります。まずお約束のドリンクサービスでミネラルウォーターを一人1本。1リットルサイズがドカンと来ました。ワイルドだなあ。そして新聞。これは英語とヒンズー語のみ。さらに紅茶のサービス。それもポットで一人一人に配られるのです、ビスケットまで付いて。

ずいぶん丁寧だなあ、と思っていたらとどめが「朝食」

「ベジタリアン」か「ノンベジタリアン」かを聞かれるのですが、「ノンベジ」を頼んだらオムレツでした。美味かったですよ。最後にもう一度紅茶のサービスがありました。
ここまでのサービスはすべて料金に含まれています。

昔は日本でも汽車に乗れば何かしら食べたり飲んだりでしたが、最近の夜行列車は食堂どころか、車内販売もなかったりします。インドの鉄道に独特の活気や勢いを感じました。

いやあ、満足と仰け反っていたらもうアグラに到着です。
ここでお客様のKさん、列車を降りる間際に見てはいけないものを目撃。先ほど配られた朝食の食器をおじさんが雑巾でごしごし拭いていたのです。日本では靴磨きのおじさんが使うような色の布でした。それで食器をごしごし・・・。あの食器を使っていたわけね・・・。

「ああいう場面は見ないのがいちばんだね。」
「見なかったことにしましょう。見ちゃうとお腹壊します。」


<タージマハールとの再会>

アグラのホームに降り立った私達は一路、ホテルへ。
アグラでは高級の部類に入るホテル「ホテル・タージビュー」。ガイドさんが気を使ってくれて早朝のチェックインも可能になり一休み。おまけに「タージビューの見える部屋」を用意して下さっていました。

タージビューと言うだけあり、確かにタージマハールが遠くに霞んでいます。
朝だから霞んでいるのかと思いきや「排気ガスによるスモッグ」が原因でした。

小休止の後、いよいよタージマハールへ。
ムガール帝国時代、時の王が愛する妻のために建てた偉大な建造物。こんなとんでもないものを奥様にプレゼントするなんてと思うけど、インドの想像を絶する価値観を目の当たりにしました。

最近、公害防止のため電気自動車に乗り換えないとタージマハールに近づけないらしく、駐車場で電気三輪車(オートリクシャ)に乗り換えることに。運転手は充分に観光客ズレしており態度が悪いがこんな些細なことを気にしていてはインドの旅はできません。

1キロ程度の距離を電気車に乗り換えたところで公害が抑止できるとは思わないけど、運転手の雇用創出が主目的だと思えばそれもよし。
入場料が法外なタージマハールにようやく到達。
(タージマハールの入場料はインド人20ルピー、外国人750ルピー。つまり60円と2,250円。)
中国にも二重価格設定はあるけど、インドでは中国人が愛らしくなる位不当な価格設定です。したたかと言うか商売がうまいと言うか・・・。

さて、タージマハール。
息を飲む美しさ。ただ黙って佇むのみ。
視覚障害の方にこの美しさが伝えられず残念ですが、大理石のひんやりとした手触りは
歴史の解説とともに聞くとまた味わいがあると思います。
タージマハールの手軽な模型もあちこちで売っています。

のんびりとタージマハールを堪能した私達は一旦ホテルに戻り昼食と昼寝。
インド旅行は体力保持に昼寝が大切です。大勢のツアーでは寝かせてもらえませんが、私達はツアーグループがお買物に勤しんでいる時間を睡眠に当てさせて頂くことができました。ガイドさんに感謝。

午後はアグラ城。
入り口から上り坂が続きます。車イスや杖を使う方は石畳に注意して下さい。その場でうろうろしている連中にいくらかチップを渡して介助を頼むことは出来ますが無理はしないで下さいね。ただ、この手合いは御土産屋と結託しているケースがほとんどなので、ガイドさんに料金交渉してもらいましょう。

ここも歴史をかみ締めながらのんびり過ごしました。展望台のようなアグラ城のビューポイントから見るタージマハールもまた格別です。


<ピンクシティ?ジャイプール>

翌日はジャイプールへの移動日です。
アグラはこの周辺で取れる岩が赤いため町全体が赤いのですが、ジャイプールは「ピンクシティ」と呼ばれています。これはジャイプールの行政が指導して助成金を出し町の建物をピンクに塗っているためです。
Kさん「ピンクシティってお色気の町じゃなかったのか」と笑っていました。
違います、Kさん。

今日は途中のファティプールシクリ観光を除けば一日中ドライブです。300キロ近い距離を一気に移動するには体力も必要です。ここで昨日の昼寝が生きてくる訳です。

全行程を同行してくれているドライバーさん、恐るべき運転技術です。
とにかく飛ばす、パッシング、クラクション、追い越し・・・。こんな運転をされたら普通はただ恐いだけですが、ヒンズー教の神様が同乗しているからか恐怖を感じないのです。

それに良く観察してみると「決して無理をしていない」ことに気がつきました。たとえば見通しが悪いところで無理な追い越しをしない、対向車がはみ出してきたら減速する、路面の悪いところでは私達に気を使い思い切り減速、停止する・・・。
プロの仕事を見た思いですが、心臓の弱い方にはやはりお勧めできません。

今回のインドドライブ中に出逢った(目撃した?)のは牛、ロバ、ラクダ、犬、豚、鶏、子供、猿、熊・・・。なんでインドに熊がいるんだ???

牛はヒンズー教では神聖なものとされ、食べるなんてとんでもないし道路に横たわっていても誰も怒りません。
ハイウェイのど真ん中に牛が寝そべって道路をふさいでいても、怒るわけでもなくその脇をよけてトラックや車が進むのが笑えます。
それ以外の動物には特権がないので、豚やロバはクラクションを鳴らされてしまいますが、それでも負けずに道路を横切ります。

Kさんの期待?を裏切ったピンクシティ、ジャイプールに到着する頃はすっかり日が暮れてしまいました。立派な宮殿ホテル「ジャイ・マハールパレス」で荷を解きます。
ここは2泊することにしているので今日から連泊。ターバンを巻いた、髭が立派なドアマンのおじさんは真っ赤な制服が良く似合います。

翌日はアンベール城を見学。険しい山の頂上にお城が作られているので、象の背中に乗って急坂を登ります。車イスだろうが、視覚に障害があろうが大した問題にはならないと思いますが、たいそうゆれるので、しっかりつかまっていないと振り落とされます。
さらに、観光客が多い分物売り攻勢も激しく、象使いもチップを「モットモット」と強要するし感じ悪いです。

<新聞売りの少年とその考察>

象使いは感じ悪かったのですがアンベール城は見ごたえがあります。良くこんな険しい山の頂に立派な城を建てたものです。

アンベール城の物売りと言えば面白かったのが新聞少年。
「ニュースペーパー、ヨム?」と近づいて来た少年の手には何と読売新聞と日経新聞が。

ここはジャイプール。何でこの少年の手に日本語の新聞があるのか?
インドも地方に来るとテレビも新聞も日本語なんて期待できないので、何となく日本語が恋しくなるタイミングです。
なんだなんだと意表を衝かれ思わず値段を聞いてしまいました。


私 「何だ何だい、いくら?」
少年「200ルピー(600円)」


いくらなんでもその値段で買うわけないだろ。交渉はあっさり決裂。
それにKさんに指摘されて良く見ると、一昨日の新聞だし読み古されてよれよれ。
なるほど、エア・インディアの機内に搭載された日本語新聞が掃除係の手で回収され何らかの方法でここまで運ばれるルートが出来上がっている訳ね。

そのニーズへの読みはすばらしい。
が、マーケッティングのツメが甘いな。相場を研究しないとね。
ものには値ごろ感と言うのがあるんだよ、と。(笑)

アジアの物売りがやたらと「シェンエン・シェンエン(1,000円)10個シェンエン、何でもシェンエン」
と口にするのを聞かれたことのある方も多いだろう。
1,000円と言えばバブルの頃は日本人観光客がうっかり財布から出してしまう価格帯。

日本もデフレ不況。この時代シェンエンは高いのです。
しかし小さいながら会社を経営する身の私、この「ジャイプールへの古新聞配送システム」には
ちょっと興味が残りました。
でもあの少年、600円で新聞を買う客が一日一人いたら、充分高給取りになれそう。

<インド人の天敵?マクドナルド>

ジャイプールの街中で「マクドナルド」の看板をみてびっくり!
牛は神聖だしイスラムは豚を食べないし、いったい何バーガーを売っているのかガイドさんに
聞いてみると「マクドナルド!とんでもない、行ってもチキンと野菜しか置いてないよ」と
天敵を見るまなざしに。敬虔なヒンズー教徒の彼、声は怒っています。

それはそうだろう、世界的に牛を虐殺しているマクドナルドは彼らインド人の天敵に違いありません。
確かに店内をそれとなくのぞくと閑古鳥が鳴いてました。インドでハンバーガーは売れなそう。
私も「興味半分で入ってみたい」なんてガイドさんに言える雰囲気でもなかったし。

かなり昔マクドナルドがインドに進出してきた途端、お店が焼き討ちにあったニュースを見た記憶があるのですが、マクドナルドはどうしてインドに進出しようと考えたのだろうか・・・不思議で仕方がありません。

アメリカの自国文化押し付けの現実を見たような気がします。「世界中で流行るんだからインドでもブームになるだろう」と思い込んでいるフシがありあり。

車も10年前まではインド国産車しかなかった国です。町中が「アンバサダー」と言うフォルクスワーゲンみたいな丸っこい車ばかりでした。(なかなかチャーミングで可愛い車です)最近は日本や韓国、ヨーロッパのメーカーが進出して来て日本車もたくさん見かけますが、アメ車をほとんど見かけません。ガイドさんの説明では「車が大きいからインドには向かない」そうですが、対米感情もあるのでしょうか。

インド人は自分の国に誇りを持っています。さまざまな問題点、国の歪み、貧富の差。それらを乗り越え(もしくは深く考えず)エネルギッシュに生きている彼らを見て、私は元気づけられました。

<帰国して>

通勤電車に乗ると向かいの座席に座っている7人全員が目を閉じてうつむいています。ある人は寝込んでおり、ある人は眉間に深いしわを寄せ・・・。

先進国と発展途上国。そのモノサシって何だったっけ、と考えずにはいられません。
インドに学ぶべきことはカレーのレシピだけではなさそうです。

何でもありのインド旅行、日本人もびっくり。
次回はぜひ聖地ベナレスとカジュラホを訪ねたい。そして久しぶりに南インドにも行きたいなあ。

(文責:高萩徳宗)

<インドのホテルサービスを考える>

インドのホテルはピンからキリまであります。外資系の超高級ホテルから、一泊1,000円もしない怪しげなゲストハウスまで。
あなたが放浪の旅を目的としていないのであれば、通常は中ぐらい以上のホテルに泊まることになると思うのですが、私は「インドではホテル代はケチらない」のが鉄則だと感じています。

「格安ツアー」が良く利用する3ツ星、4ツ星のホテルは、ホテルスタッフがしつこい(要はチップ目当て)ので、やたらと世話を焼いては露骨にチップを要求します。通常、ホテルのチップは1回10〜20ルピー(30〜60円)が相場ですが、この金額を渡して不服そうな顔をする輩は以後、相手にしない方が良いでしょう。

客室内にやたら入られたくない場合(良くも悪くもイギリス式サービスは日本人には荷が重い)ドアのノブに「ドント・ディスターブ=ホットイテクレ」の札を掛けておくと安心です。

でも逆説的に考えると「チップを渡せば色々と頼める」なら50円かそこらで、笑顔で手伝って貰うほうが便利と言う考え方もあります。車イスを押す、荷物を運ぶなど考えようによっては安いものです。
チップをはずめば入浴介助だってやるらしいです。(技術レベルの保障はありません)


<トイレ事情>
女性に「インドへ行くんですよ」と話をすると「えーっ、トイレが大変そう」とおっしゃるのです。そうです大変です。(笑)行き当たりばったりでは・・・。
今回の旅では不自由はしなかったですよ。洋式トイレは確約でした。

◎インド式トイレとは
インド式トイレと言うものがあります。和式トイレをもう少し簡素にしたようなもので足を乗せる台(ちゃんと足の型をしてます)が両方ある他は水が流れる設計になっています。用を足した後、ここに足を乗せたままうっかり水を流すと水浸しになることがあるので注意。

そして日本人がもっとも注意すべきは「紙がない」こと。
トイレットペーパーはほとんどの公衆トイレには置かれていません。(ホテルなど外国人が多く利用するホテルにはありますのでご安心を)代わりにおいてあるのは「カップ」です。
これに水を汲んで用を足した後「左手」で然るべき箇所を洗います。すっきり。

蛇足ですが「左手」は不浄とされているので、左手でモノをつかんで食べたり、子供の頭をなぜたりするのはインドではご法度です。

<インドにおけるトイレの傾向>

1.外資系及びインド系高級ホテルのトイレ

日本人がツアーなどで利用するホテルには「洋式トイレ」が必ずあり清潔です。私が使ったところにはすべてトイレットペーパーもありました。掃除係がいて蛇口を捻ったり、紙を差し出してくれたりしますがチップの催促です。無視しても構いませんが(見ているとインド人はほとんど無視していました)渡してせいぜい5ルピー(15円)でしょう。
高級ホテルでも車イス対応の広いトイレは見かけませんでした。
 
2.デリー空港のトイレ
 
インド式と洋式が混在していますので大丈夫です。一応紙もありました。ここではインドで唯一「車イスマークのついたトイレ」を見ました。まあまあの広さで洋式のトイレと紙がありましたから、通常の利用には不便を感じないと思います。
ここも「チップをたかる」清掃人らしき男がいましたが、無視。

3.街中のレストラン・土産物屋のトイレ

清潔度はやや落ちますが、通常の観光ルートで行く場所ならインド式トイレが並ぶ中に洋式が必ずひとつはありました。このレベルでは紙が期待できないので、日本から持参されるのが賢明です。旅なれた方はトイレットペーパーの芯を抜いて持参されますがこれなら荷物になりません。また、水には流せませんが日本中で配られているサラ金の無料ティッシュもインドでは大変重宝します。積極的にご持参下さい。
 
4.観光地のトイレ

観光地のトイレになるとガクンとレベルが落ち「あまりお勧めできない」と言うことになります。通常はインド式のみで紙なし、足元の汚れも相当なものです。ツマ先立ちの技術を要します。
 
つまり、観光地ではトイレに行かなくて済むような旅程を立てておけば大丈夫と言うことになります。

<腹痛と下痢対策>

インドでは90%以上の人がお腹をこわすと多くの人が信じています。(どこで調査したのでしょうか)私が以前インドの旅行企画を専門にやっていた頃から

「日本からのお客様は不衛生からお腹を壊すのではなく、食べすぎと疲れが原因では?」

といつも思っていました。衛生面でなく、食べすぎでお腹を壊すのでは、と。

インドはよろしくないイメージが先行する国なので「水があたるのでは」「雑菌がすごそう」「空気を吸っても体に悪そう」など、頭の中で想いが膨らみます。
しかし現実にインドで見る日本人観光客「あら、今日もインドカレーのバイキング?もう飽きたわ」と呟きつつ、嬉しそうに何種類ものカレーをお替りする人たちの姿が目立ちます。
「あなた、それ食べすぎですよ」と肩を叩きたくもなります。

インドのカレーには日本のカレーでは使わない香辛料が多く含まれており、刺激で胃が疲れているにもかかわらず食べすぎ。そして忙しい観光で疲れて睡眠不足。
これではお腹を壊すのも当然です。

インドでは「生水を飲まない」「手を洗って清潔にする」「腹八分を守る」。
小学生でもわかるルールで楽しい旅ができるはずです。

<お勧めインド本>

インドに行く前にこの本を読んでおくとインドの風習、文化、生活が良くわかります。
楽しい本ですよ。行かない人も必読です!

お勧めのインド本

インド鉄道紀行 宮脇俊三 角川文庫 540円
   ISBN: 4041598060 (1993/03)
   
宮脇俊三の筆によってインドの怪しさと魅力が存分に楽しめる。
ユーモアを交えながら、インドが抱える問題や現状も的確に
指摘している。古い本だが今でも新鮮な気持ちで読めるでしょう。

河童が覗いたインド 妹尾河童 講談社文庫 600円
   ISBN: 4062730391 (2000/12)

細密に描かれたイラストは圧巻です。
オート・リクシャや象、道端で見たものの数々、サリーの着付け・・・。
インドへ行く気がない人でも充分楽しめる本です。読んで楽しい見て楽しい。 

 

注意すべきポイントと楽しみ方

肢体不自由(車イス利用・歩行障害)の方

インドには観光地に段差や階段が相当あります。
今回のルートで「スロープ」が比較的真面目に設置されていたのはデリーの
ラージガート(ガンジー記念館)だけでした。
障害者に対する物理的な配慮は皆無と考えたほうが良いでしょう。ただ、人的労働力は非常に豊富で安いので、介助が必要な方は現地でサポートを依頼する方法もあります。

インドの男性は力持ちなので、車イス1台をふたりで抱え上げれば支障なく観光するという事もできます。(人により望むサービスが違うでしょうから、あくまで希望的観測です)
日本の寺社仏閣を観光するようなイメージで考えて下さい。

視覚障害の方

香辛料、喧騒さは良くも悪くもインパクトが強いでしょう、好き嫌いがはっきり別れると思います。デリーなどは排気ガスもすごい。
ただ、味覚と言う点でカレーの食べ比べは面白いかも。各地で微妙に味が異なります。
インドの音楽も魅力的ですから、好奇心旺盛な方にはお勧めです。音と味覚で存分に楽しめそう。

聴覚障害の方の旅の注意点

旅行会社に依頼した場合、現地ガイドは日本語を話すインド人です。話せるけど書けない人がほとんどなので注意が必要です。日本人にはガイドのライセンスが出ないので日本人を頼むことは物理的に不可能。添乗員同行のコースに申し込むか、事前にそれぞれの観光地の説明をインターネットなどで印刷して持参する必要があります。
片言でも英語ができるインド人は多いので、英語の会話集などを持参しておくと緊急時は指で指してやり取りができます。


ホテルでの外と客室内のやりとりは、デリーではファックスが設置できる部屋を持つホテルをリクエストすることは可能ですが、地方都市は難しいのでドアにノックセンサーをつけるような準備はあったほうが良いと思います。現地にはありませんから日本から持参する必要がありますが。

●ノックセンサーの問い合わせ先
http://www.wp1.co.jp/

ワールドパイオニアHP(聴覚障害機器・情報関連)


これらの準備をしっかりとして、インドの雄大な景色、建物、そして味覚を楽しんで頂きたいと心から願います。すごい国です。


くらぶベルテンポでは、今後も企画手配旅行のご提案を行ないますのでお楽しみに!

《インド旅行のご相談は遠慮なくどうぞ。》